ファンドマネージャーの平均年収|仕事内容・転職事情・資格も解説

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金融のプロフェッショナルであるファンドマネージャー。
その年収は、中には数千万にも及ぶこともあるようです。
しかしその一方で、平日は朝早くから夜遅くまで仕事をし、休日も社会情勢や株価や債券などの状況を把握する必要があるなど、ハードな仕事をイメージされる方も多いのではないでしょうか。

今回は、ファンドマネージャーの平均年収や仕事内容をご紹介します。
キャリアパスなども解説しますので、ファンドマネージャーを目指している方やご興味のある方はご一読ください。

INDEX(読了時間6分)

ファンドマネージャーの平均年収は?

まずは、ファンドマネージャーの平均年収に関して、全体、男女別、年代別に調査しました。以下はそれぞれの年収データです。

ファンドマネージャーの平均年収
  平均年収
全体 748万円
生涯賃金:4億5,839万円
男性 807万円
女性 494万円

※1 「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」を合算した平均年収
※2 出典:「平均年収ランキング(職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」転職サービスdoda

ファンドマネージャーの平均年収は748万円で、生涯賃金だと4億5,839万円です。
金融系専門職全体の平均年収が426万円(生涯賃金:2億4,124万円)※2であるため、業界の中でも高水準であることが分かります。

女性は男性よりも平均年収は低い結果となっていますが、金融系専門職全体での女性の平均年収358万円※2と比較すると、こちらも130万円以上高い年収となっています。

年代別平均年収

次に、年代別でファンドマネージャーの平均年収を見ていきましょう。

年代別 ファンドマネージャーの平均年収
  平均年収
20 473万円
30 856万円
40 1,445万円
50代~ 1,191万円

※1 「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」を合算した平均年収
※2 出典:「平均年収ランキング(職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」 転職サービスdoda

年代別に見ると、20代の平均年収が473万円と一番低く、40代が1,445万円と一番高い結果です。
ファンドマネージャーには高度な分析力と決断力が求められますので、一人前として働き始める30代から年収も上がり始める傾向にあります。

そもそもファンドマネージャーの仕事内容とは?

ファンドマネージャーは通常、投資信託会社や投資顧問会社に所属しています。
その仕事内容は、投資家から預かった資金の運用計画を立て、実際に運用することです。
社内のアナリストやエコノミストなどと連携し、チームで行うのが一般的で、ファンドマネージャーはそのリーダーとして売買に関わる重要な意思決定を行います。
主な業務内容は次の通りです。

1.金融市場・世界情勢などの調査

2.運用方針の決定

3.企業調査

4.銘柄選定

5.投資判断

6.報告書の作成

1. 金融市場・世界情勢などの調査

早朝から国内外の市場の動向を確認します。
世界各国のニュースや金融相場の把握も欠かせません。
ポートフォリオ(金融資産の組み合わせや比率)の調整にも関わるため、常に最新の情報を入手することが求められます。

2. 運用方針の決定

社内のアナリストやエコノミストと定期的にミーティングを行います。
ファンドマネージャーも市場調査を行いますが、アナリストやエコノミストの意見も参考にし、資金の運用方針を策定します。

3. 企業調査

最近ではアナリストだけでなく、ファンドマネージャーも企業調査を行います。
企業の決算説明会への参加や財務諸表分析を行うのが一般的です。
また、実際に投資先企業や関連企業へ赴き、経営状態を確認する場合もあります。
これらの調査をもとに業績予想を行い、投資判断に活かす人も増えています。

4. 銘柄選定

ファンド(資金)の運用チームでミーティングを行い、業績予想や今後の市場動向をもとに、運用方針に合わせた銘柄を選定します。
ポートフォリオの状況を確認し、必要に応じて見直しをします。

5. 投資判断

ポートフォリオに記載している個別銘柄について分析・調査を行い、「買い・中立・売り」の決定をします。
売買がある場合、トレーダーに発注を依頼します。

6. 報告書・レポートの作成・送付

投資家に向けて運用報告書やレポートを作成し、送付します。
投資家への説明もファンドマネージャーの仕事です。

ファンドマネージャーになるには

次に、実際にファンドマネージャーになるためのキャリアパスを解説します。

日系企業でファンドマネージャーになるには

未経験の場合、外部からファンドマネージャーとしていきなり採用する会社は多くありません。
そのため、まず、運用部門のあるアセットマネジメント会社(投資信託会社、投資顧問会社)などに就職し、金融業界での経験を積む必要があります。
その後、希望を出してファンドマネージャーになるのが一般的です。
大手の銀行や信託銀行では子会社にアセットマネジメント会社があるため、就職後に異動の希望を出しポジションに就くことも可能です。

外資系企業でファンドマネージャーになるには

日本では、外資系運用会社の新卒採用がほとんど行われていないため、他社でのファンドマネージャーとしての実績をもとに、中途入社でポジションを目指すのが一般的です。

日系企業よりも実力重視の傾向がありますが、十分なトラックレコード(過去のファンドの運用実績)があれば、採用される可能性はあります。
外資系企業への転職を希望される方は、まずは日系運用会社でファンドマネージャーとしてキャリア・実績を積むようにしましょう。

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ファンドマネージャーのキャリア形成

ファンドマネージャーは、既存データを参考に自分でファンドを設計し、概ね一人で運用が可能になるまで約2年。
自身のファンドを持ち、運用から顧客への説明・勧誘まで可能なレベルになるまでに約10年以上の経験が必要といわれています。
前章を踏まえて、日系、外資系企業それぞれでのキャリアの考え方についてご紹介します。

日系企業でのキャリアの考え方

日本の金融業界はジョブローテーションが激しいため、ファンドマネージャーからアナリストや営業など、他職種への異動も少なくありません。
また、同じファンドマネージャーでも、債権から株へと取り扱うプロダクトが変わるといったケースもあります。

そのため、ファンドマネージャーだけでキャリア形成を考えるのは難しい可能性があります。
ファンドに携わる者としてさまざまな職種のキャリアを積み、その中でファンドマネージャーが自分に合うと感じた場合、コアキャリアとして考えましょう。

外資系企業でのキャリアの考え方

一方、外資系企業の場合、キャリアに対する考え方は日本とは異なります。
プロフェッショナル意識が強いので、ファンドマネージャーとして契約したら、基本的に異動はありません。
契約時の職務内容が明確に定められているのです。

その反面、結果にはかなりシビアです。パフォーマンスが良ければ億単位の報酬も叶う可能性がある一方、結果が出せなければ解雇される可能性もあります。
日本では異動という制度がありますが、外資系企業では難しいでしょう。

ブランクがあってもファンドマネージャーに戻ることはできる?

日系企業のジョブローテーションなどで、希望に反して異動があった場合には、転職を検討してみるのもひとつの手です。
ブランクがあっても、運用に携わっていた経験や実績は転職でも武器になります。
一度習得したファンドマネージャーのスキルはブランクによって簡単に失われるものではないため、転職後も大いに活躍できるはずです。

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ファンドマネージャーが取得したい資格・スキル

キャリアを考える上で重要になるのが、ご自身のスキルです。ファンドマネージャーに必須資格はありませんが、これからファンドマネージャーを目指すのであれば、以下は身につけておくと良いでしょう。

日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

日本証券アナリスト協会認定アナリストとは、投資価値の分析・評価を行うスキルが身に付くだけでなく、企業財務の知識を始め、経済、資本市場や金融商品の仕組み、ファイナンス理論まで⾦融・投資の知識を体系的に学べる資格です。
証券会社に限らず、さまざまな金融機関や事業会社で活躍できる資格です。実際には、ファンドマネージャーのほぼ全員が取得しています。

英語力

外資系企業への転職を考えている方は、海外の関係機関等と口頭および書面で連絡できるレベルの英語力が必須です。
一般的なビジネス英語だけでなく、金融業界で使用される専門用語なども習得しておきましょう。
企業によっては社内での公用語が英語になっている場合もあります。

ファンドマネージャーの年収を上げる方法

ファンドマネージャーの年収は金融系専門職全体と比べて高額ですが、更に年収を上げたい場合には、次のような方法があります。

転職する

日系企業のファンドマネージャーの給与形態は、いわゆる他の金融機関の総合職と変わりません。年俸もしくは給与制です。
平均年収こそ高いですが、トレーダーのように「利益の何パーセントが取り分になる」という条件はほとんどありません。
そのため、現在の年収に満足していないようであれば、外資系や、より条件の良い会社に転職するのもひとつの手です。

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運用パフォーマンスを上げる

年代別平均年収」でもご紹介した通り、20代、30代、40代とファンドマネージャーとして十分なスキルと実績を積むことで、平均年収がアップしていきます。
また企業によっては、運用パフォーマンス次第でインセンティブがでる場合もあります。

まとめ:ファンドマネージャーの年収は高水準!年収アップを目指すには?

ファンドマネージャーの平均年収は748万円(生涯賃金:4億5,839万円)です。
金融系専門職の平均年収426万円(生涯賃金:2億4,124万円)と比較すると高水準といえます。

しかしながら、日本企業のファンドマネージャーの給与形態は一般的な金融機関の総合職と変わらず、年俸もしくは給与制です。
年収をアップさせたい場合には、経験を積み運用パフォーマンスを上げる、あるいは転職を検討するのも一つの方法です。
ご自分のキャリアパスを考え、必要なスキルを高めていきましょう。

監修
伊藤 卓哉
パーソルキャリア(株) エグゼクティブエージェント エグゼクティブコンサルタント

大手証券会社に約5年間勤務し、リテール業務とホールセール業務(投資銀行業務)の双方に従事。退職後に金融コンサルティングのベンチャー企業に参画、アセットやファイナンス、経営コンサル、ベンチャー投資など多様な事業を経験し、2011年に当社へ参画。金融業界と異業種の間をつなぐ転職支援で豊富な実績を誇る。

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[編集・構成]doda X編集部

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